2012年12月30日日曜日

【演奏会報告】第67回三曲演奏会・第35回邦楽演奏会

今は昔の演奏会報告第三弾は、11月3日開催の第67回三曲演奏会と、11月18日開催の第35回邦楽演奏会です。

11月3日は、新潟市三曲連盟主催で毎年開催され、今年67回を迎えた三曲演奏会でした。
今年から、チラシを作りもっとアピールしようという事になり、できたチラシがこれ。

そのおかげか、当日券の売り上げが例年よりグンと伸びました。

私たち箏曲松濤會のは2曲演奏しました。
まず、新潟鈴慕会の助演として岡安小三郎原作の『岡康砧』。

そして三世山勢松韻作曲の『都の春』。こちらは、先ほどの新潟鈴慕会の山田鈴雅師・若木鈴舟師に助演をお願いしました。

残念なことに、新潟市三曲連盟はここ数年で3団体減ってしまい、現在13団体となってしまいました。平成19年に合併して新潟市も広くなった事から、今後加盟団体を増やすべく、加盟規約の整備等努力をしているところです。

この時の『岡康砧』の演奏を、新潟鈴慕会の関係者の方が録画されていて、コピーしてくださいました。ご覧ください。



そして、11月18日は新潟県邦楽連盟主催の第35回邦楽演奏会。新潟・長岡・上越で持ち回りで開催していますが、今年は上越でした。
演奏曲は、『都の春』。尺八は永島景童師をはじめとする童門会上越支部さんにお願いしました。
また、新潟鈴慕会の助演として『岡康砧』を。
この日の写真がありません。すみません・・・

どちらも同じ曲になりましたが、決して手を抜いた訳ではないんですよ(笑)

この演奏会後には懇親会があり、楽しい時間を過ごしてきました。

来年は新潟市での開催となります。年が明けると実行委員会が発足して取り組むことになります。




なんとか年内に今年の演奏会報告ができました。
今年も残すところあと1日。年賀状も出したし、大掃除もあらかた終わり、珍しくのんびりとした年末です。


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2012年12月29日土曜日

【演奏会報告】 琴の音は海を越えて~日韓両国の伝統音楽の夕べ~

今は昔の演奏会報告第二弾は、10月30日に行われた演奏会です。

琴の音は海を越えて~日韓両国の伝統音楽の夕べ~
イ・スジン 伽耶琴の華麗なる響き

というタイトルで、新潟青陵大学・同短期大学部の主催で、新潟市民芸術文化会館りゅーとぴあの能楽堂で催されました。

韓国側は、伽耶琴(カヤグム)のイ・スジンさん、太鼓のソ・ウァンスクさん、笛のコ・ウソクさん、洋琴のノ・ヒュンアさん。日本側は私と尺八の松澤茶照さんが出演しました。
両国の間には今難問が横たわっていますが、会場は満席で、こちらはいたって平和的・友好的でした。

韓国の曲としては、『千年万歳』『伽耶琴 散調』といったいわゆる“古典”の曲の他、初演の曲2曲を含め3曲の“新曲”が演奏されました。
日本側は、まず箏曲の原典である“組歌”から八橋検校作曲の『四季曲』を独奏で。続いて青陵大学さんからのリクエストで宮城道雄の『春の海』を尺八との合奏で。もう1曲中能島欣一の『三つの断章』の3曲を演奏しました。

能楽堂では何度か演奏した事がありますが、音の響きといい、声の通りといい最高の舞台です。『四季曲』を弾き始め、思わず「自分はこんなに声が出る人だったっけ・・・?」と錯覚してしまうくらい(笑)
とても気持ちよく演奏する事ができました。
ただ、残念ながら演奏中の写真がありません。

という事で、その代わりにいくつか新聞記事をご紹介。いずれも新潟日報です。
まず、演奏会前の10月22日朝刊の「あーとぴっくす」。青陵大学の准教授栄長敬子氏の文章です。
私はどうも新潟ではおなじみらしいです(笑)

続いては、10月27日朝刊の文化面の新潟大学教授荻美津夫氏の文章です。
でかでかと写真が・・・まぁ悪い事をして写真が出た訳ではないので、うれしい事です。

もう一つは、演奏会後のものです。この演奏会の前に燕喜館で「日韓両国の琴文化ー伝統と革新」というシンポジウムが行われ、そこでも演奏とお話をしたのですが、その時の模様が記事になりました。
11月2日朝刊です。今度はカラーでありがとうございます(笑)


これはシンポジウム後半の写真ですが、一番左の方が「あーとぴっくす」をお書きになった栄長氏、その右の、マイクを持っていらっしゃるのが新潟大学教授の伊野義博氏、その隣が、2番目の記事をお書きになった荻美津夫氏、そして私。間があいて、韓国の作曲家アン・ヒュンジョン氏とカン・ヨンファ氏です。


演奏会終了後にはパーティーがありました。
イ・スジンさんとツーショット。彼女もフェイスブックをやっているらしく、早速友達になってもらいました(笑)

こちらは出演者全員で記念撮影。来賓でおいでになっていた篠田昭新潟市長にも入っていただきました。
左から、アン・ソンファさん・私・篠田新潟市長・コ・ウソクさん・イ・スジンさん・ソ・ウァンスクさん・ノ・ヒュンアさん・カン・ヨンファさん、松澤茶照さん。

今回は日韓両国が、それぞれの国の音楽を披露し合うという演奏会でしたが、次回は是非コラボレーションをしたいものです。
篠田市長、お願いします!!


当日の『四季曲』の音源です。



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2012年12月15日土曜日

【演奏会報告】 日本酒と箏・三弦の夕べ

さて、日記をサボっていた間の、今は昔の演奏会報告を。

今日はその1。10月27日(土)にあった、“日本酒と箏・三弦の夕べ”です。
新潟駅前で錦屋酒店を経営している、中学時代の同級生の加藤(旧姓中澤)さんの企画でした。新潟で最も有名なお酒の一つである『久保田』を飲む会で、箏を弾いてもらえないかというものです。
会場は、新潟駅南の旬菜割烹びらーじゅさん。

さて、日本酒の会。何を弾こうか・・・

箏曲には、こんな席でもってこいの曲があるんです。その名は『笹の露』、別名『酒』。
この曲は菊岡検校の作曲で、八重崎検校が箏手付というベストコンビによる曲です。
内容は、故事や伝説を引用して酒の徳を称えたもので、箏と三弦の掛け合いが、まるで差しつ指されつしているような曲です。

歌詞が面白く、簡単に現代語訳すると、

「酒は飲み始めると際限がない」と論語にあるが、孔子は飲める方だったのであろう。逆に、「酒を飲むと三十六の過失を生じる」と諌めたお釈迦様は下戸でいらっしゃたのだろう。
~(中略)~
劉伯倫や李太白といった学者や詩人も、酒を飲まなければ平凡な人間だったであろうし、吉野の桜や龍田の紅葉も、酒がなければ風情もない平凡な場所である。

ね、面白い歌詞でしょ?

私も早く飲みたかったのですが、飲んで過失を生じる前で平凡なうちに演奏しました。
箏は母、三弦は私です。




その後、酒宴に参加させていただき、美味しいお酒と、美味しいおりょうりを堪能しました。




どれも手がこんでいて、念の入ったお料理でした。この料理を作ってくださったのはこの方、びらーじゅの青島さんです。土瓶蒸しの正しい食べ方講座(笑)

そして、お酒がまわりったところで「もう一曲!」との事で、「うさぎ・紅葉・夕やけ小やけ」をメドレーで弾きました。こんなに酔って人前で弾いたのは初めてです。顔がにやけているのはそのせいです。しかし、割と上手く弾けました(笑)

とても楽しい会でした。
皆さん、新潟へお越しの際は「錦屋酒店」さん、「びらーじゅ」さんへどうぞ!



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2012年12月13日木曜日

【日常】 スカイツリーへ

東京の冬は空気が澄んでいます。青空がきれい。特に今日は雲一つない。もうこれは行くしかない、スカイツリーへ!

という事で、行ってきました。午前中に行こうと思ったものの、寝坊した上にダラダラしてしまい、午後1時、ツリー到着。チケットを買うまで80分待ち。まぁそんなもんでしょう。

今日は画像満載でいきましょう。

350mの展望デッキからの眺め。

まずは東京タワー方向。南のほうですね。手前には両国の江戸東京博物館、隅田川、そして六本木・東京タワーです。

これは西方向。秋葉原・水道橋(東京ドーム)、四谷・新宿が見えます。

これは手前から浅草、真ん中が上野公園、奥は池袋。

これは東方向ですね。千葉・茨城方面です。縦の川は隅田川、横の川は荒川です。

で、こちらは東京湾方向。ゲートブリッジ・東京湾・房総半島。

これで、あらかたぐるりと回った感じです。とにかくすごい眺めです。

続いて、その他の画像を。

ツリーとソラマチの影。

これは展望回廊の上のほう。左に見えるのは回廊の端っこ。

450mから下を覗くと・・・
下の円は350mの展望デッキの屋上です。

クリスマスデコレーション。

そして我が家(笑)
画像真ん中の枠の中です。奥には首都高小松川線、手前には総武線の線路があります。

分かりにくいですか?
ではもう少し拡大して・・・
これでわかります?

まぁこれはいいとして、お腹がすいたので、340mにあるスカイツリーカフェでカレーを食べました。
ご飯が星型になっていてかわいいです。


ぶらぶらしているうちに日没の時間。最高到達点451.2mでは、夕日がすぐそこに見えます。

そして、この絶景。言葉が出ないくらい綺麗でした。日本人でよかった。


 そして本日のライティングは“冬粋”


実は今回2度目なんです。〇〇なので高い所が好きなもので・・・
前回は夜。そのときの模様はまた後日。




ホームページ、過去の演奏記録や視聴覚室等、色々更新しましたのでどうぞご覧ください。
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2012年12月11日火曜日

【演奏会報告】 山田流箏曲 武藤松圃の会 第六回

12月7・8日に、六回目となる私の演奏会を開催しました。たくさんのお客様にお越しいただき、盛会に終える事が出来ました。御礼申し上げます。

12月の新潟は、やはり寒いです。ただ、7日は雨も降らず、風もそんなに強くなく一安心。8日は、午前中はとにかく強い風と雨・あられ、そして雷と、まさしく“ザ・冬の新潟”的な天気。ただ、昼からは雨もやんで、これまた一安心でした。普段から行いを良くしておくものです(笑)

会場はいつもの燕喜館。

今回のテーマは「敦盛と直実 武士(もののふ)の仁と美と悲哀」。
能や歌舞伎でも有名な『平家物語』巻第九「敦盛最期」に登場する平敦盛と熊谷次郎直実という二人の武将にスポットを当てて、日本人の人生観や美意識の形成に影響を与えているであろう、武士の“情”に迫りました。

1曲目は『祗園精舎』。
琵琶法師によって「平曲」として語られてきた『平家物語』冒頭の「祗園精舎の鐘の声~」を歌詞として、琵琶を模した旋律や、“語り”の雰囲気を取り入れて作曲しました。

2曲目は山登万和作曲の『須磨の嵐』。まず、歌詞の題材となっている『平家物語』巻第九「敦盛最期」を朗読。
一の谷の戦で源氏方の熊谷直実が、我が子と同じ年頃の平家の公達平敦盛の首を討つという悲劇の物語です。

その後に演奏です。箏二面・三弦一挺・尺八という山田流の基本的なスタイルで演奏しました。
箏は樋口千清代師・武藤岡紫圃(母)、三弦は私、尺八は笹川峯仙師。


3曲目は『敦盛供養(上・下)』。
これは謡曲『敦盛』の詞章の一部を借用して歌詞をつくり、今回作曲したものです。
年端もいかない敦盛の首を討った直実が自責の念から出家し、敦盛を供養するために一の谷へ行ったところ、敦盛の亡霊と出会います。敦盛は敵を討とうとするのですが、丁寧に弔ってくれている直実(蓮生法師)を許し、「今は仏縁で結ばれた真の友である。来世はともに極楽浄土へ往生しよう。」と言い、心を通わせるという物語です。上と下の間には藤舎推峰師作曲の須磨寺を題材にした曲を吹いていただきました。
箏は私、三弦は樋口千清代師、笛は藤舎推峰師。


この会の目標としている事は「邦楽を知って欲しい」「箏曲を身近に感じて欲しい」という事なので、もちろん演奏は真剣にやりますが、それ以外はおしゃべりもします。毎回お客様の爆笑と失笑の嵐です(笑)
樋口師・推峰師、お話が上手です。




今回もお客様・助演してくださった方々・スタッフのおかげで、和気あいあいとした雰囲気のいい演奏会ができたと思います。7回8回・・・と続けられるよう頑張りたいと思います。
皆様、ありがとうございました。そして今後ともよろしくお願い致します。


この翌日は、朝からこの時期としては稀にみる大雪で一面銀世界。テンションは上がりましたが、本番の日じゃなくてよかった・・・
これは新潟駅南口の“けやき通り”

せっかくの雪なので、新発田までドライブに行ってきました。雪景色の新発田城は風情がありました。

あまりの寒さに、ラーメン。ここは“みやむら”というラーメン屋さん。新発田名物の“もつラーメン”と新潟名物“たれカツ丼”。みやむらさんはとっても美味しい店です。新発田の稽古場の近くで、よく出前をお願いしています。新発田にいらっしゃた時には是非召し上がってください!


今年もあと20日ほど。早いですね。
いい一年の締めくくりができるよう、風邪をひかないようにしましょう。

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2012年12月6日木曜日

【日常?】 コンクール出場!

気が付けば10月21日に書いてから、ずっと日記を書いていませんでした。ホームページの管理者にも怒られました。ごめんなさいm(-_-)m

演奏会の報告やら何やら書きたいことは山ほどあるのですが、今日は近々にあった事を書きます。

先週の1日土曜日から3日まで福岡へ行ってきました。目的はコンクールに出場するため。久留米でありました。なぜ久留米なのかというと、ここは箏曲に縁の深いところなのです。近世箏曲のもとになった筑紫箏(つくしごと)を創始したのが、久留米にある善導寺の賢順(けんじゅん)というお坊さんだったのです。そんな事で、その久留米で「賢順記念全国箏曲祭」が始まり、このコンクールも今回19回を迎えました。
平成21年の第16回コンクールの際は、銀賞・福岡県知事賞をいただき、また機会があったら挑戦してみようと思っていたのですが、今年はそんな気分になったので応募してみました。
一次選考はテープ審査で70名ちかい応募者から25名が選ばれ、本選に出場しました。

今回は旅行気分を味わおうと思い、新幹線を利用しました。
東京駅から「のぞみ」に乗り、新大阪で「さくら」に乗り換えて久留米へ。この「さくら」、普通車でありながら、まるでグリーン車のようなゆったりとして豪華なシートでした。
1日は舞台リハーサルがあり、久留米駅前のホテルに宿泊。昨年の九州新幹線の開業で、綺麗な駅舎になっていました。
ホテルの窓から見た久留米駅です。


本番当日。
これがコンクールが行われた石橋文化ホールです。


会場内はこんな雰囲気。

私は21番。中能島欣一の『三つの断章』を演奏しました。


25名の演奏が終了して審査発表。
奨励賞3名、岸辺成雄賞1名、銅賞・久留米市長賞が1名、銀賞・福岡県知事賞が1名、そして、最高賞の賢順賞が1名選ばれ、この順で発表されていきます。

私が呼ばれたのは5番目。
銅賞・久留米市長賞をいただきました。
久留米市長の楢原利則氏から賞状と目録を授与していただきました。
(ちなみに賞金は振り込みです 笑)

コンクールを終えて博多へ。ネットで突然割という名で7割引で泊まれたホテルです。天神にある「ホテルモントレ ラ・スール福岡」というホテル。いや~綺麗!部屋は広いし、ベッドも大きいし!やはりコンクールなので1位を狙っていたので、正直3位でがっかりした気分を吹き飛ばしてくれました。このへんはB型なので切り替えが早いんです(笑)

この時期の博多天神周辺はイルミネーションが素敵なんです。
これは警固(けご)公園です。豪華です。


ほぼ満月で、それも綺麗でした。↓

スケートリンクもあったり↓

そして3日、12時半の新幹線に乗り東京へ帰ってきました。

お土産はこれ。
まず“梅ケ枝餅”。あんこのはいったお餅です。出来立てを買ってきました。とにかく美味い。菅原道真にちなんだお餅ですね。これは絶対おすすめ!


そして“ひよこ”。ひよこは博多が発祥地だそうです。今年で100年という事で、紅白のひよこがありました。

九州限定の“うまかっちゃん”

そして辛子明太子。食べ物ばっかりでした(笑)


このコンクール、技術も内面も磨いて、また機会があったら挑戦しようと思います。

演奏写真や、表彰式の写真は、“くるめもんドットコム”というサイトを運営されている中島正順様から提供していただきました。中島様、ありがとうございました。



さて、明日明後日は新潟で「松圃の会」です。
是非お越し下さい。

詳しくはこちらを御覧下さい。
http://www.symphonic-net.com/mutoshowho/mutou6.html




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