2013年6月29日土曜日

【告知】明日30日は改観寺じょんのびコンサートへどうぞ

明日30日(日)、新潟市秋葉区にある改観寺で、“じょんのびコンサート”があります。



午後2時~と午後6時~の2回公演です。
出演は・・・

広川抄子(ヴァイオリン)
野口雅史(バリトン)
武藤松圃(箏)
スペシャルゲスト(当日のお楽しみ)

目玉は、シューベルトの『冬の旅』。この中から何曲かをヴァイオリン・箏の伴奏で野口さんが歌いますが、その『冬の旅』の旅人と、越後に流罪となった親鸞聖人の旅をリンクさせ、副住職が新たに書き下ろした脚本で、演劇風にアレンジしたものを世界初(笑)の試みで行います。

その他、『春の海』や『百万本のバラ』等、多彩なプログラムでお楽しみいただけます。

事前予約やチケットはありません。料金は、感動した分をお払いいただくカンパ制です。

どうぞお出かけ下さい。


真宗大谷派 東護山 改観寺 本堂
新潟市秋葉区川口145 ℡ 0520-22-4095

さつき野駅より徒歩7分・国道403号線北潟交差点かた車で5分



2013年6月16日日曜日

【演奏会報告】 サニーウイング関屋 箏曲演奏会

サニーウイング関屋というのは、新潟市中央区にある住宅型老人ホームです。今年の4月から、今まで自宅で一人暮らしをしていた間もなく91歳になる祖母がお世話になっています。そんな事から慰問演奏をさせていただけないかお願いしたところ、是非!という事で、6月11日に母と演奏してきました。
私に箏の手ほどきをしてくれて、いつでも応援してくれる祖母への恩返しでもあります。

当日は、サニーウイング関屋に住んでいらっしゃる方や、デイサービスで利用されている方が聴いてくださいました。祖母はやはり心配らしく、行った時からあれやこれや気にかけて、準備を手伝ってくれました。

今回の曲目は・・・
自作の『さくら~主題と変奏』、八橋検校の『六段調』、沢井忠夫の『つち人形』

いつものごとくお話しや楽器の説明も交えました。




そして『メロディー玉手箱』というタイトルで私が編曲した童謡や愛唱歌の中から、「星に願いを」「ミッキーマウスマーチ」「花」「大きな古時計」「夏の思い出」「荒城の月」「見上げてごらん夜の星を」を演奏しました。
「花」以下は皆さんに歌ってもらって、楽しいひとときを過ごしました。

ちなみにこの写真の一番左の後姿が祖母です。一緒に弾く?と誘ったのですが、「私は88歳で引退したから」と頑なに拒まれました(笑)


「何かアンコールを」とのお声があり・・・普段アンコールはやらないので“持ちネタ”がなく迷いましたが、毎度お馴染みの『三つの断章』を弾いて終了。

皆さん大変喜んでくださいました。
こういう活動を私は大切にしたいと思っています。“心の癒し”って大切ですから。そして何より喜んでいただけるというのは演奏家冥利に尽きます。


当日の模様、サニーウイング関屋さまもブログに書いてくださいました。
こちら


このサニーウイング関屋には9月に再び演奏会を開きます。今度は何を弾こうかな~。



武藤松圃HP

2013年6月15日土曜日

【演奏会報告】 念佛寺コンサート 「身も心もねがいの中で、今」

これもほぼひと月前のものです・・・

5月19日(日)、新潟市中央区にある浄土真宗の念佛寺でのコンサート。
この念佛寺は、私の実家の菩提寺です。

浄土真宗の宗祖親鸞聖人は、時の仏教の権力争いに巻き込まれ、越後に流されたのですが、そこで布教をされたので、新潟には大変縁がある方です。“越後の七不思議”といわれる親鸞聖人にまつわる伝説もあります。
その750回御遠忌という事で、市内の浄土真宗のお寺がさまざまなイベントを計画しました。
今回のコンサートはその一つで、「身も心もねがいの中で、今」というタイトルでした。
場所は念佛寺の奥書院。広大なお庭が見えるお部屋で、とても趣がありました。

前半は母と箏の曲を3曲。自作の『回向』、その前の週に竹峯会で演奏した『岡康砧』、そして毎度お馴染みの『三つの断章』。
そして後半は、バリトンの野口雅史さんとピアノの田辺千枝子さんとともに6曲。
まずピアノとバリトンでシューベルトの『菩提樹』、『百万本のバラ』、続いて箏が入り、モーツァルトの『ドン・ジョバンニのセレナーデ』『きらきら星変奏曲』。箏なしで『千の風になって』。そしてアンコールで、箏が入りシューベルトの『アヴェ マリア』。

当初募集定員は60名だったのですが、あっという間に定員に達し20名増員したのですが、それでも申し込みが多く、結局は100名近いお客様がいらっしゃいました。
野口さんも田辺さんもお話がお上手で、特に野口さんは私と同じく“さだまさし”が目標とか。偶然にびっくりしました。
画像は野口さんのブログこころひとつ歌いたいから拝借しました。

これは『きらきら星変奏曲』

右は出演者4名。上段左が野口さん、下段左が田辺さん、右は母。
左の上段は野口さんとご住職の齋藤唯宣氏。

これは野口さんリクエストの“おちゃらけ”ポーズ。



今回も愉快な仲間で楽しい演奏会となりました。



武藤松圃HP



【演奏会報告】琴古流尺八 竹峯会第40回記念 尺八演奏会

もうひと月も前の演奏会ですが、ご報告。
新潟で歴史のある、琴古流尺八竹峯会の40回記念の演奏会。


会場は、新潟市音楽文化会館のホール。午前10時半から午後4時まで、全18曲が演奏されました。ほとんどの演奏会は、時間の関係で1曲13分とか15分などと制限があるのでカットせざるを得ないのですが、この会はカットなしの全曲演奏という事で、大変勉強になります。特に山田流は物語が多いので、カットしてしまうと内容が繋がらなかったり、つじつまが合わなくなってしまうのですが、今回のように全曲を演奏するという機会は、曲を理解する上で、演奏者にとっても聴衆にとっても良い機会です。

どのような曲が演奏されたのかご紹介しましょう。

<第一部>
『新潟の秋』 小野峯州作曲
『茶の湯音頭』 菊岡検校作曲
『春の曲』 吉沢検校作曲
『吾妻獅子』 峰崎勾当作曲
『近江八景』 山登万和作曲
『舟の夢』 菊岡検校作曲
『下田鈴慕』 越後明暗流尺八本曲
『里の暁』 松浦検校作曲
『越後獅子』 峰崎勾当作曲
『岡康砧』 岡安小三郎原作
『笹の露』 菊岡検校作曲
『秋田菅垣』 琴古流尺八本曲

<第二部>
『須磨の嵐』 山登万和作曲
『四季の眺』 松浦検校作曲
『黒髪』 湖出市十郎作曲
『霧海篪鈴慕』 琴古流尺八本曲
『七小町』 光崎検校作曲
『尾上の松』 作曲者不詳

このうち、私たち箏曲松濤會は『岡康砧』と『須磨の嵐』の2曲で賛助出演させていただきました。

『岡康砧』

『須磨の嵐』

袴のひもが、3日前に手術をしたアテロームの場所に当たり、なんとも不快な状態でしたが、舞台に上がってしまうと忘れてしまうのは不思議です。
ただ、終演後の祝賀会はノンアルコールでガマンしました・・・(笑)



武藤松圃HP

2013年6月14日金曜日

【演奏会報告】山田流箏曲 武藤松圃の会 第七回 ~桜見むとて。~

演奏会が立て込んでいたり、先日書いたアテロームの治療などで、すっかりご無沙汰でした。すみません。順番が前後しますが、とりあえず先週末に開催したリサイタルの日記を先に書きます。


平成21年からスタートしたリサイタルシリーズ“山田流箏曲 武藤松圃の会”。皆様のご支援ご声援のお蔭をもちまして、今回第七回を無事終える事ができました。
ご助演くださいました先生方、ご来場くださいました皆様、チケットを置いてくださったプレイガイド様、チラシやプログラムのデザインから当日の様々な演出までしてくださったデザイナー様、そして裏に表にお手伝いしていただいた箏曲松濤會のメンバーに厚く御礼申し上げます。本当に有難うございました。
また、會津八一記念館様からは素敵なお花をいただき、御礼申し上げます。


前回からちょうど半年の6月7・8日の両日、新潟市白山公園内にある燕喜館の奥座敷が会場でした。
今回のテーマは~桜見むとて。~
桜の季節からはかなり経ってしまいましたが、燕喜館の奥座敷を桜満開にしてみよう!という意気込みで取り組みました。
日本人が一番愛する花といっても過言ではない、“桜”を扱った作品を四曲演奏しました。

新潟はまだ梅雨入りしていないのですが、私が雨男なのか、両日とも雨が降りましたが、開演前には上がりました。お客様のパワーに感謝です。雨が降ったおかげで、白山公園や燕喜館の新緑が水を得て一層美しく映えていました。

今回も“さだまさし”並みのトークをしながら演奏会を進めました。


一曲目は、『さくら~主題と変奏』。自作の曲で、「さくらさくら」を様々なパターンで変奏し、最後は花吹雪を連想させる曲です。
演奏会の幕開けとして、箏曲松濤會の有志の皆さんに花を添えていただきました。
私の隣から、母、川口さん、佐藤さん。

皆様、私の後ろにある床の間にご注目ください。
これ。

桜を飾ってみました。なかなか心にくい演出です(笑)


二曲目は、山田検校作曲の『花暦』。
上野から出発し、浅草、日暮里、飛鳥山・・・と江戸の桜の名所を訪ね歩いて観桜する内容の曲です。
箏は樋口千清代師。


三曲目は、石川勾当原作の『鐘が岬』。舞踊では、満開の桜が舞台を彩る長唄『京鹿子娘道成寺』を地歌化したものです。今回は、三弦・尺八と唄という形式で演奏しました。
唄は樋口千清代師、尺八は新潟江雲会の古木禮雲師。
男二人の演奏に、樋口師に女心を唄っていただきました。

四曲目は、山田検校作曲の『熊野(ゆや)』。謡曲『熊野』の詞章をそのまま歌詞としています。
おおざっぱな内容としては、平宗盛の愛妾熊野が、故郷にいる病の母の身を案じながら、宗盛に伴われ花見に行き、その際に降った雨に花が散るのを見て、宗盛に暇乞いをし、故郷へ帰って行くというものです。“奥四つ物”として大切に扱われている大曲です。
熊野と宗盛の問答に、美しい笛をあしらっていただきました。
三弦は樋口千清代師、笛は藤舎推峰師。


全ての演奏を終え、出演者勢揃いです。

その後集合写真を撮りました。


今回は、床の間の桜をはじめとして、いくつかのサプライズ演出をしたのですが、その一つがこれ。
金曜の夜の庭のライトアップ。某ニュース番組の天気予報のようでしょ?(笑)


そして、廊下には手作りの行灯を置きました。


次回は末広がりの“八”回目。恐らく来年の春になると思いますが、華やかなお目出度い曲を集めてみようかなぁと思っています。また、多少リニューアルを考えています。
お楽しみに!



5月にあった演奏会については、この後どんどん書いていきますので、お待ち下さい。
東京はここ数日梅雨らしい天気でやや肌寒い感じですが、他の地域は稀に見る猛暑。
くれぐれも体調にはお気を付け下さい。



武藤松圃HP