2013年9月21日土曜日

【非日常】 猫の・・・

我々の仕事は、猫と切っても切れない縁で結ばれています。
猫がいないと成り立ちません。猫には足を向けて眠れません。

なぜか?

楽器です。

でもでも

あ~~~~

皮が破れていた・・・・・・

来週の本番で使おうと思っていたのに~~~
まぁ、この見事な裂けっぷりに免じて許してやろう。
いや、許せぬな。

2013年9月15日日曜日

【演奏会報告】 ウイング関屋デイサービスセンター交流会

今年6月11日に慰問演奏をさせていただいた新潟市中央区にあるサニーウイング関屋という住宅型老人ホームで、14日再び演奏してきました。

今年春から祖母がお世話になっているのでここで演奏する事になったわけですが、6月の時の様子はこちらをご覧ください。

今回は、地域の方も参加できる“交流会”という形式でした。
ホームの方、デイサービスの方、地域の方を合わせて40名ほどが聴いてくださいました。
演奏したのは、私と母。いつものごとくいろいろお話を交えて行いました。



今回の演奏曲は・・・
中能島欣一作曲『ひぐらし』、音楽取調掛作曲『秋の七草』のほか、私が作った『お江戸日本橋変奏』や、『箏で聴くにほんの歌』など。


『箏で聴く にほんの歌』は、童謡などを箏独奏で編曲したものですが、今回は「さくら」「花嫁人形」「みかんの花咲く丘」「海」「赤とんぼ」「うさぎ」の6曲を選びました。弾いていると皆さんが自然と口ずさんてくださいました。プログラムに歌詞を載せておけばよかった・・・
次はそうしよっと。

最後に「夕やけ小やけ」を皆さんに歌っていただき、1時間半の演奏会が終了。

次回は春あたりがいいかなぁと思ったら、年内にもう一度!とリクエストされました(笑)

終わってから祖母の部屋で。親子三代。
今回もやっぱり祖母は弾きませんでしたが、職員の方にも、弾いてくださいよ~と頼まれていました。
多分久しぶりに弾きたいはずの91歳の祖母です(笑)


今回一番驚いたのは、小中学校の同級生がここで働いていた事。その場では当時の顔を思い出せなかったので、帰ってすぐに卒業アルバムをチェック。いたいた~。今も面影が残っていました。
今度飲みに誘ってみたいと思います。

皆さん、また冬にお会いしましょう!














2013年9月7日土曜日

【日常】 夏の思ひ出 その1

予もいづれの年よりか、片雲の風にさそはれて、漂泊の思ひやまず・・・

ドライブしたい衝動に駆られて、8月18・19日と長野に行ってきました。
昼間は用事があったので、出発したのは18日の夕方5時半。
急ぐ旅ではなし、練馬まで下道で。
関越道を藤岡JCTから上信越道へ。上り車線の混雑を横目に、関越道を藤岡JCTから上信越道へ。
休憩した横川SA。なかなか綺麗なところでした。だるま弁当で有名な高崎弁当が大々的に入っていました。

長野到着は9時頃。普段、何のあてもなく、とりあえず遠くへ行こう!という無謀なドライブをしている私には珍しく、今回は泊まりにしたので、早速目星をつけていた居酒屋へ。
その店とは、信州長屋酒屋というところ。ここ一軒で長野県!とアピールしているお店です。
外観は酒樽だらけ。江戸の商家のような感じのたたずまいです。背の低い木戸をガラガラ開けて中に入ると、太鼓のドンドン!という音で席に案内され、カウンターに。なかなか趣があるでしょ?

そしてお通しがこれ。最近凝ったお通しを出すお店が多いですが、ここは陶板焼きでした。
 

メニューは、信州の○○、信州産○○の○○のように、まさに信州尽くし。
当然日本酒も信州の地酒が豊富に置いてありました。
日本酒はお皿の上に升、升の中にグラスという定番の出し方ですが、グラスからこぼれ、升からもあふれ、お皿にもなみなみと。そう、これこれ。がっかり感が全くないです。
他のお店も見習って欲しい!

まぁ程よく酔ってホテルへ。
ホテルのフロント脇にあったこんな物に顔をつっこんでしまいました。お酒の力はすごいね。
お恥ずかしいですが・・・同じ顔をしたつもりなんだけどなぁ。
長野のゆるキャラ“あるくま”君です。


ネットで格安の部屋を見つけたJALシティ長野。超破格にもかかわらず、14階。ベッドはセミダブル。なかなかよかったです。

部屋からの眺めはこんな。

朝ごはんは16階で、こんな眺めを見ながらがっつり食べました。

長野は以前仕事で行った事があるのですが、どこかを見て回るなんて不可能なので、今回はしっかり観光。

まずはなんと言っても善光寺でしょう。ホテルから歩いていける距離なのですが、猛烈な暑さのため断念して、バスで。いくつか写真を。

参道を歩き・・・

仁王門に辿りつく。仁王像が立派でした。

さらに進み山門。

有名な額。大きさは三畳もあるそうです。

楼の上からの眺めもなかなか。

そして本堂。

本堂でお坊さんのお話を聞いて、お戒壇巡りへ。
このお戒壇巡りとは、瑠璃壇床下の真っ暗な回廊を巡り、御本尊さまの真下にかかる「極楽の錠前」に触れるというもの。触ることができると御本尊さまと縁を結ぶことができ、往生の際にお迎えに来ていただけるのだそうです。
恐怖感を抱くほどに本当に真っ暗。前も後ろも上も足元も見えない。たよりになるのは、右手に触れる壁と手すりものみ。
有難いことに、無事錠前に触れることができて、御本尊さまと結縁できました。

広大な敷地、色々見て回りたかったのですが、なにせ暑くて断念。
ただ、浄土真宗の宗祖親鸞聖人の像にはお参りができました。
有難いこと。

その後、珈琲倶楽部寛というお店へ。友達の知人のお店という事で、ちょっと覗いてみました。
水槽があちこちにある素敵な喫茶店でした。来年あたり、こちらで演奏するかもしれません。


その後は軽井沢へ。お盆休み明けといっても、やっぱり混んでます。
とりあえず涼しげな所へ!という事で、白糸の滝へ。

マイナスイオン出まくりで、やや肌寒い感じ。でも自然に囲まれて、とても癒されました。


いい空気をたくさん吸ったあとは、千ヶ滝温泉という日帰り温泉へ。

ここでビール!といきたい気持ちを抑え、旧軽井沢をぶらぶらし、アウトレットをちょっと見て帰京。


なかなか充実した二日間でした。

夏の思ひ出2 へ続く・・・




武藤祥圃HP











2013年9月5日木曜日

【演奏会鑑賞記】 第四回 花鳥の会

NHK邦楽技能者育成会第54期の卒業生の有志で結成された「花鳥の会」の演奏会へ行ってきました。昨年12月に久留米で行われたコンクールの際に知り合って、その後フェイスブックで交流している箏奏者神谷舞さんからお知らせをいただいたのです。
会場は、家から徒歩5分の「すみだトリフォニーホール」。


NHK邦楽技能者育成会、昔憧れていましたねぇ。卒業演奏会はNHKホールで行われ、その模様はNHK-FMで放送されるのですが、20年以上前かなぁ、たまたまそのFMを聴いて、純粋に「カッコイイ!」と思った記憶があります。
残念ながら55期をもってNHKはその事業から撤退してしまいました・・・

さて、今日演奏されたのは5曲。

沢井忠夫作曲『風衣』
牧野由多可作曲『茉莉花(むいか)』
栗林秀明作曲『十七絃二面の為の一章』
小野衛作曲『箏二重奏のためのソナタ』
長谷川恭一作曲『遙かなる道』

いわゆる現代邦楽です。歌曲はなく、器楽曲のみでした。正直、そこはちょっと残念。

10名の方が出演されていましたが、生田流7名、尺八1名、そして山田流が2名!
山田流のお一人は、私が藝大助手勤務後も所用でちょくちょく行っていた頃に別科に通っていた方。私の事を覚えていてくれてうれしかった。
もう一人は男性。男性の山田流とは珍しいと思い、終演後声をかけた所、彼は私の事を知っていました。この方、「『山田の爪で現代曲は弾けない』という周りの概念を覆したい」と。その通り!!
私も同じ考えなので、とてもうれしく、頼もしく思いました。

今日の演奏会で一番印象に残ったのは、最後の曲。
長谷川恭一作曲『遙かなる道』
箏Ⅰ 赤沢大希さん
箏Ⅱ 馬場千年さん
箏Ⅲ 平野寿里さん
十七絃 神谷舞さん

赤沢さんと馬場さんが山田流。

藝大の前学長平山郁夫先生が奈良の薬師寺にお描きになった、玄奘三蔵がインドへ出発する明け方、長安に飛ぶ雁の様子の壁画をイメージに作られた曲だそうです。
とても綺麗で分かりやすく、心に沁みる旋律の素晴らしい曲でした。
しかし、その曲の良さもさることながら、4人の方の技術の高さ、表現力、そしてアンサンブルとしての完成度の高さは秀逸でした。そして、何よりも、その曲に対する意気込みと愛情がひしひしと伝わってきました。久々に心を動かされた演奏でした。



過激な意見かもしれませんが、年齢がいっているからいい演奏ができるか?といえば、決してそうではない。偉い先生だから演奏もいいか?といえば、残念なことに、これもそうではない。
なぜか?

「やっつけ仕事」は絶対にダメ!
芸術に携わる者が権力を持つと、それは芸術ではなく、エゴになる!
大切なのは古典を守る意識と技術、そして心。

その年代年齢でできる、精一杯の演奏を、心をこめて丁寧にすれば、それは最高の演奏です。



おーっと、あまりに演奏がよかったので、その後のお酒がことのほか進んでしまい、余計な事を書きそうなので、今日はここまで。

54期卒業生の皆さん、今日は感動しました。同じ邦楽を愛する者として、頑張っていきましょう!



武藤祥圃HP