2023年4月12日水曜日

【演奏会報告】竹峯会 第49回尺八演奏会

 昨年あたりから演奏会などが復活してきましたが、今年はほぼ元通りになりそうです。いいことです。

4月9日(日)、琴古流尺八の竹峯会(宗家竹友社系)の尺八演奏会でした。会場は西新潟市民会館のホール。毎年4月の第二日曜日の開催ですが、2年間中止になって、昨年は7月に延期だったので、この時期に開催されるのは本当に久しぶりでした。ただ例年と違うことは二つ。終演後の宴会がないことと、桜が散ってしまっていること。いつも竹峯会の時は満開の桜なのですが、今年は早かったですね。すっかり散っていました。

今年の箏曲松濤會の出演者はこの8名。今回は疲れ果ててしまう前に!と開演前に撮りました(笑)

そして、演奏曲は「鐘ケ岬」「松上の鶴」「桜狩」の三曲。この三曲(3曲)を三曲(箏・三絃・尺八)合奏したわけです。

※ここはクスッとしていただく箇所ですので、よろしくお願い申し上げます。

さ、まずは超クールなプログラムの表紙を。



そして、プログラム2番「鐘ケ岬」。箏の奏者が変な姿勢ですが、これは摺り爪の途中です。おそらく〽是生滅法と響くなり~のあたりでしょう。分かる人には分かっていただけるかと思います。


そして、プログラム5番「松上の鶴」。三絃は前々日に急に出演できなくなっってしまったお弟子さんの代演で母が急遽舞台に乗りました。


そしてプログラム11番。当日の演奏会の最後の曲「桜狩」。尺八は竹峯会会長の増井峯庸師。箏も年季の入った安定のメンバーです。今回は皆さん気合いが入って、また曲を本当に理解して弾いていることが伝わってきたので、私自身無心で演奏できました。そして以心伝心でまとまった演奏ができたのではないかと思っています。(録音を聴いてないので実は違ってたりして(笑))いや、そんなことはないはず!


普段の稽古の時もそうですが、演奏会前の合奏練習になると私は人一倍気合いを揃えることにはうるさく、厳しくなります。お弟子さんはそのプレッシャーがある上に、賛助出演で、しかも一人で唄う部分があり・・・と、おそらく寿命が縮む思いで弾いていると思いますが、全員が確実に次のステップに進めた演奏会になったと思います。
ここまで書くと手前味噌な感じですが、ここ数年舞台の経験が極端に減ったこともあって、今回特にそれを感じることができたのだと思います。

次に箏曲松濤會で出る演奏会は来月のこれです。

新発田市芸能音楽祭。詳細はまたお知らせしますね!



それでは皆さまご機嫌よう。




2023年3月31日金曜日

祖母が旅立ちました

 去年の8月1日以来の更新です。その日100歳を迎えた祖母のことを書きましたが、その祖母が3月17日に旅立ちました。100歳7ヵ月と16日。大往生といえるでしょう。祖母の兄弟のほとんどが90代まで生きたので長寿家系ではありますが、100を超えたのは祖母だけ。末っ子だったので、それだけ逞しく育ったのでしょう。

10年ほど前からマンション型の老人ホームに入っていたのですが、2月の初旬に、食事ができなくなってきているのでこの状態になると一週間かもしれないし、一か月かもしれない。徐々に衰えていきますという話を聞き、これは早いうちに会いに行こうと、先月の8日に会いに行ったのが最後でした。耳が遠いので、こちらが言いたいことはホワイトボードに書きそれに祖母が答えるという会話が中心なのですが、「毎日楽しい?」と聞けば「寝るのに忙しい」と答えてみたり、昨年の100歳の誕生日に一緒に撮った写真をスマホで見せると食い入るように見て「婆さんくさいね」と言ってみたり、ホワイトボードに書く私の字を見て「男でこれだけの字が書ければ立派だわ」と答えたり・・・今までと何ら変わることがなく安堵していました。そうそう、それまで毎回言われていた「あんた、まだ結婚しないの?いい人いるんでしょ?」はその時は言わなかったので、おそらく諦めたのでしょう(笑)

その後は施設の方が折に触れて写真や動画を送ってくださって、それを見る限り案外“もつ”のではないか?と思ったりもしました。しかし、体は確実に終い支度をしていたのでしょう。3月17日の朝、普通に起きて朝食をとったのですがその後急に血圧がさがり、そのまま息を引き取ったそうです。

私のような仕事をしていると、身内に何かあったとしても仕事に穴を開けるわけにはいかないので、最悪お別れができないことは覚悟しています。しかし、今回祖母はよく私のスケジュールを分かっていてくれました。ま、自分が箏を仕込んだ孫が最後に会いに来れない日は選ばないですよね(笑)お弟子さんのお稽古を2人だけ他の日にしてもらいましたが、それ以外は仕事をこなしながらも見送ることができました。


法名は「釋尼奏静(しゃくにそうじょう)」。菩提寺である念仏寺のご住職がとてもよい名前を付けてくださいました。祖母の家が念仏寺のすぐ脇で、祖父の月命日にお経をあげにお見えになったこともあって、祖母のことはもちろん、箏をずっとやってきたこともご存知あるので、この名前に込められたご住職の深い御心を敬服していす。


さあ、これからは祖母から受け取ったものを私が伝えていく番です。生前お世話になった皆様に感謝を申し上げるとともに、今後とも私ならびに箏曲松濤會をどうぞよろしくお願い申し上げます。ちなみに祖母の作った箏曲松濤會は来年創立65周年を迎えます。




今日は3月31日。このことは今月中に書いておこうと思い、久しぶりに更新しました。


それでは皆さまご機嫌よう。





2022年8月1日月曜日

祝 百寿

 母方の祖母が今日100歳を迎えました!なんと目出度いことでしょう!

祖母は現在施設に入っています。このご時世ですから通常は面会はなかなか難しいのですが、滅多にないお祝いなのでなんとか面会できないか?写真を一緒に撮れないか?とお願いしたところ、抗原検査で陰性であればいいですよ!ということで、1年ぶりに会いに行ってきました。

「あなたどなた?」なんて言われるかと思いましたが、そんなことは杞憂に過ぎず、耳が遠い以外はいたって元気でした。部屋に置けるようにプリザーブドフラワーをプレゼント。


こんな写真を撮っていたら、施設の方から花かごのプレゼントをいただきました。しかも記念のプレートまで作ってくださって!そうそう、この紅白幕もわざわざ準備してくださったそうです。ありがとうございます<m(__)m>


せっかくなので二人で撮ってみたり。ちょっと痩せねばならぬな・・・


そして親子。


職員の方もお祝いしてくれて、祖母も嬉しかったでしょうし、ことらもとても幸せになりました。

もう一つプレゼントとして爪と箏を持っていってみればよかったなぁ。たまには弾きたいか?いや、どうだろ。前、「本当は嫌いだけど、習いに来る人がいるもんだから仕方なくやってたのよ。」なんて言っていましたから。


大正11(1922)年8月1日北海道生まれ。戌年でAB型。この祖母の99年前の写真があります。日付をみると大正12年7月31日とあるので1歳の誕生日の前日のようです。数えで2才と書いてありますね。なんとなく面影があるのが面白い。


この高蔵さんという人が曾祖父ということになる訳ですが、屯田兵として北海道の開拓に尽力した人だそうです。北海道開拓記念館に写真が飾られていたりします。

親戚の中で一番の長寿。さて、どこまで記録を伸ばすことができますことやら!有難いことにまだまだ大丈夫な感じです。

100年か。んー、歴史だね。


そうそう、抗原検査は陰性でした(笑)




それでは皆さまご機嫌よう。





2022年7月18日月曜日

竹峯会(1週間経っちゃったけど)

 前回ご案内していた7月10日(日)の琴古流尺八「竹峯会(ちくほうかい)」の3年ぶりの演奏会。無事に終演しました。コロナ禍で演奏会は延期中止の嵐で、お弟子さんたちを含めて私にとっても今年は演奏会のリハビリ期間です。

今回演奏したのは「臼の声」「江の島曲」「須磨の嵐」というかなりメジャーな曲を3曲。5月の新発田市芸能音楽祭で今回の竹峯会の度胸試しとして同じ曲で出演した成果もあり、みんな落ち着いて演奏できていたように思います。


まずは今回の出演のお弟子さんが総出演した「臼の声(うすのこえ)」。曲についてちょっとご紹介しますね。ほら、今度お聴きになる機会があった時に、一緒に行った人にこれを話したら尊敬されますから!というか、このブログは大変アカデミックなものですから。(そういう事にしといてください。)

この曲は、もともと「薄衣」という地歌でしたが、山登松齢(やまとしょうれい)が山田流に作り直して、明治12年に自身の山登家三世家元の襲名披露の際に発表したものです。昔、名古屋のとある旧家の土蔵)にあった臼を薪として燃やしたところ、とても良い香りがしたという話から、その「臼の香りを聞く」という意味で「臼の声」という曲名となったようです。歌詞はこの「臼」の縁語として、「薄衣」「薄紫」「薄紅葉」など「うす」のつく言葉を多く集めて、春夏秋冬の四季に配しています。曲は、前弾(まえびき)があって唄となります。季節の変わり目には合の手(唄のない器楽部分)がありますが、特に夏と秋の間の合の手は「六段の調」の初段を合わせます。(山田流はこういう遊びをよくやります。)全体的に荘重で華麗な雰囲気となっています。私の顔の大きさよ・・・(゚Д゚;)


次に「江の島曲(えのしまのきょく)」。

この曲は、山田流箏曲の流祖)である山田検校の作品の中で、「四つ物)」という山田流最高峰の四曲の次に大切に扱われている「中七曲)」の中の一曲で、1777年、山田検校が初めて作曲した作品だと言われています。江戸時代も人気の観光地であった江の島に参詣する道中の情景描写にはじまり、その後、歌詞に様々な貝の名前をダジャレのようにかけている、ややくだけた雰囲気の「貝づくし」があります。そして最後は、深沢の底なし沼に住み、悪行を重ねていた龍が、それに困る村人を助けるために現れた天女に一目惚れし、妻に迎えるために改心して守り神となった、という江島神社の縁起を唄っています。現在でも山田流箏曲で最も有名な曲の一つですが、1810年頃に出版された式亭三馬の『浮世風呂』でも、女湯の客が「まず、江の島、江の島」と大騒ぎをする描写があるほか、深川の芸者を詠んだ川柳にも「羽織の弁天 江の島を唄ってる」とあり、当時もこの曲が好んで演奏されていたことがうかがえます。私、バランス的にもう少し真ん中にいるべきじゃない?写真見てびっくりしましたの。


そしてもう一曲は「須磨の嵐(すまのあらし)」。

この曲は、明治30年頃に山登万和が作曲したものです。作詞者は不明ですが、「平家物語」や「源平盛衰記」に書かれている平敦盛の話をつづった内容です。前弾に続き「そもそも熊谷直実は征夷将軍源頼朝公の臣下にて」と歌いだします。その後平家の武者(敦盛)が登場し、源氏方の熊谷としのぎを削ります。この部分の合の手は、二人の組討ちを描写しています。その後、敦盛の気品のある姿や、熊谷が敦盛を討つ場面と、この曲の聞かせどころが続きます。「須磨の嵐に散りにけり」の後の手事は、吹雪のように散る桜花を描写し、敦盛の最期を比喩的に表現しています。そして熊谷が出家する心境を唄って、悲哀に満ちた武士の心を共感して終わります。

これはもう感情移入してしまうと唄うのが困難になる曲です。16歳の敦盛が「〽はやはや首を討たれよと」言って「〽西に向かいて手を合わす」んですよ。そして熊谷は自分の息子と同じ年齢の敦盛を「〽落つる涙はとどまらず、鎧の袖をしぼりつつ、是非なく太刀を振り上げて許させ給えとばかりにて、あえなく首(しるし)をあげにけり」とか唄うんですよ。ヤバいです。そんな試練を何とか乗り切りました。そして、やはり顔がデカい。


当日の楽屋でのどや顔写真。いつもは終演後に撮るのですが、みんな疲れ果ててしまっているので、今回は開演前に。


こちらはにやけ顔。

今回は絽の着物でございます。絽の袴が欲しいです。だれか買って~~~。

この日新潟市はとても天気が良く、最高気温は30度超え。しかし湿度が低く、暑いわりにはそこそ快適でした。



次にお弟子さんたちと出る演奏会は、11月3日の「第70回新潟市芸能まつり 第75回三曲演奏会」で自作の「三番叟協奏曲」を12名で演奏します。そして、11月20日の「新潟県文化祭2022 第43回邦楽演奏会」でヴィヴァルディ作曲「四季」より「春」を10名で。今年はまだコロナ禍なので唄のない曲で、弾くほうも聴くほうも楽しくなれる曲を選びました。お楽しみに。


それでは皆さまご機嫌よう。




2022年7月9日土曜日

3年ぶり!竹峯会尺八演奏会のお知らせ

 例年にない早い梅雨明けからの猛暑酷暑。そして台風に関連する豪雨。今年は自然災害が少ないことを祈るばかりです。


さて、この2年間中止になっていた演奏会の復活が多くあります。こちらもそうです。

竹峯会 第48回尺八演奏会


竹峯会は宗家竹友社に属していて、新潟で歴史のある琴古流尺八の団体です。毎年桜満開の4月の第2日曜に開催されているのですが、昨年一昨年は中止。今年も4月から延期されて、明日7月10日に開催されます。


がっつり古典の演奏会です。新しくて宮城道雄(笑)

賛助出演は生田流3社中、山田流は私のところです。以下、演奏曲と箏の賛助団体です。でかい字は私のところです( ´艸`)

1.ままの川(箏曲蕙香会)

2.臼の声(箏曲松濤會)11:20頃

3.奈賀良の春(箏曲暁会)

4.八段の調(箏曲真和会)

5.琴古流尺八本曲 下り葉

6.楫枕(箏曲真和会)

7.夕顔(箏曲蕙香会)

8.桜川(箏曲暁会)

9.江の島曲(箏曲松濤會)13:20頃か?

10.末の契(箏曲蕙香会)

11.越後明暗流尺八本曲 下田鈴慕

12.夜々の星(箏曲真和会)

13.須磨の嵐(箏曲松濤會)14:40頃か?

14.萩の露(箏曲蕙香会)

15.残月(箏曲暁会)


リサイタルは別ですが、だいたいの演奏会は時間の都合で13分くらいにカットして演奏するのですが、この会はカットなしで全曲。いつもカットする部分を勉強するいい機会です。

今回私が演奏するのは山田流の曲の中でも最もメジャーで人気のある曲です。曲を知らないと全部の曲を聴くというのは拷問に近いと思いますが、入場無料ですし、途中での(あ、曲と曲の間って意味ですよ)入退場も大いに可能ですので、フラッと立ち寄ってちょっと聴いてみる、というのも良いと思います。

ただし私の所は出演の予測時刻を書きましたので、その時間は会場にいてください。臼の声は約13分、江の島曲と須磨の嵐はそれぞれ約20分ですから耐えられない時間ではないでしょう(笑)


会場は西新潟市民会館のホールです。どうぞお越しください。



それでは皆さまご機嫌よう。




2022年6月23日木曜日

久々の新聞沙汰

 わたし、ヤラカシテしまって新聞に載ることがしばしばございます。

久々に新聞沙汰となってしまいました・・・

6月23日付けの「新潟日報」です。26日の日曜日に阿賀野市(新潟県)の頼勝寺の本堂である「第8回 頼勝寺音楽会」にお呼ばれしまして演奏するのですが、その告知記事が掲載されました。


私たち、トロントリオでございます。コ、チェ、ヴァイオリでございますの。

【トロントリオ】ヴァイオリン=廣川抄子、チェロ=渋谷陽子、箏=武藤祥圃。

ヴァイオリン、チェロ、箏による和洋折衷のトリオ。2015年より活動を始め、2019年に「トロントリオ」と命名した。「トロン」とはそれぞれの楽器の名前の最後の文字を集めたもの。楽器の頭文字ではなく、語尾から取るところが3人の奥ゆかしさ(?)を表している。

レパートリーはクラシックをはじめ、タンゴ、ジャズ、ポップス、叙情歌、歌謡曲、邦楽など幅広い。また編曲は作曲家に依頼する他、メンバー自らも行う。

新潟出身で東京在住、音楽とお酒をこよなく愛する3人による楽しいおしゃべりと心に沁みる演奏で好評を博している。


三人とも名前の母音が全て「お」。「おーお、おーお、おーお」。「しょうこ、ようこ、しょうほ」、これを連続で言うと、途中で舌がもつれますよ。頭の体操にどうぞ。


それはそれとして、お時間のある方、どうぞお越しください。

演奏曲は、バッハ「主よ、人の望みの喜びよ」、ヴィヴァルディ「四季」より春、後藤丹「日本民謡によるパラフレーズ《北前船西廻り航路》」、竹内まりや「いのちの歌」、中島みゆき「時代」他。


お待ちしております!


それでは皆さまご機嫌よう。



2022年6月6日月曜日

今日は何の日?山田検校からのメッセージ

このブログの主である武藤祥圃が度々私の名を出しておるが、我が山田流箏曲を創流せし山田斗養一である。自己紹介をしたいところだが、それは6月14日に再びこの武藤のブログを通してすることにする。これには少々理由があるのだ。

そして写真は恥ずかしいので、私の像で我慢してくれ。


今日は何の日か知っているか?今日は6月6日。

昔から6歳の6月6日に稽古事を始めると上達すると言われている。6歳の子どもにはぜひ稽古事を始めさせて欲しい。もちろん6歳でなくてもよい。過去6歳だった者でも構わない。

そして、6月6日の当日にそんな事を言われても、という者もおるだろうが、旧暦の6月6日は新暦の7月4日だ。まだ間に合う。考えてみてはどうだろうか。

そして、稽古事としては「箏」がよいと私は思う。特に私が作った「山田流」がよいと私は思う。そして習うならば、このブログの主である「武藤祥圃」がよいと私は思う。武藤祥圃は研究熱心でよく精進している箏上手の者なれば、門をたたくのに最も適した者である。武藤は対面での稽古もしているが、遠方の者にはリモートでの稽古をしているようだ。距離は関係ない。箏をやってみたいという気持ちがあれば、その気持ちに従い、武藤の門をたたけ。




という、有難いお言葉を流祖山田検校様よりいただきました。有難うございます。一層精進して参る所存でございます。

ということで、箏に興味のある方、とりあえずSNSをチェックして、ぜひお問い合わせください。


まずはTwitter。


続きましてInstagram。


最後にYouTubeチャンネル。



それでは皆さまご機嫌よう。