2013年5月22日水曜日

【演奏会報告】 第3回新潟クラシックストリート

久しぶりの日記になります。ちょっと色々ありまして・・・
実は、人生初の手術をしたんです。と言っても悪い病気ではなく、臀部にあった粉瘤(アテローム)という“しこり”の摘出をしただけなんですけどね。そのしこりが何かの具合で化膿してしまい、痛いの痛くないの。5月9日に手術をしたのですが、現在まだ通院治療中です。

そんな中、今年の5月は演奏会ラッシュで、3つの演奏会をこなしました。
今日は、そのうちの一つ目をご報告します。

5月5日(日)に開催された第3回新潟クラシックストリート


新潟市内の20余りの会場で約30分の演奏会が100以上開かれるという、いわばクラシックのお祭り。今年のテーマは「モーツァルト」という事で、各所で色々なモーツァルトを中心とした曲が演奏されました。


私は午後3時半から、NEXT21内の市民プラザで演奏。メンバーは、石田祐華利さん(ソプラノ)・Masaさん(バリトン)・田辺千枝子さん(ピアノ)と私の箏。

曲目は、演奏順に・・・

シューベルト/アヴェ・マリア

モーツァルト/ドン・ジョバンニのセレナーデ

モーツァルト/きらきら星変奏曲

平井康三郎/平城山(ならやま)

シューベルト/菩提樹

中能島欣一/三つの断章

アンコールとして、モーツァルト/「魔笛」よりパパパの二重唱

300名近いお客様が聴きにきて下さいました。
私は基本的に山田流の古典専門なので、今回のような演奏は“お遊び”ではありますが、“お遊び”であるがゆえに、余計に真剣に、そして今までで一番緊張した舞台でしたね。
うれしい事に、かなり好評だったようです。今年はこのような“お遊び”の演奏会がけっこうあります。
「どうせ箏でやるクラシックなんてタカが知れてるでしょ」なんて思ってらっしゃる方、一度聴いてみてください。案外新鮮で面白いですよ。

最後はカーテンコール


Masaさんに引き寄せられたこの四人のグループ、これからも何か楽しい事ができたらいいなぁ。

終演後の一コマ。


音源は製作中です。You tubeにアップしたらこの日記に追記しますので、お楽しみに!



武藤松圃HP










2013年5月2日木曜日

【仕事】 新潟県邦楽連盟

新潟で、私は「新潟市三曲連盟」と「新潟県邦楽連盟」という二つの連盟に所属しています。どちらも、箏・三弦・尺八の、いわゆる“三曲”に携わる人が加盟しています。

さて、3月にあった新潟県邦楽連盟(県邦連)の総会で、理事に推薦され承認されました。伝統のある連盟で、こんな大役に推薦していただいて仕事ができる事は、大変うれしい事です。
この県邦連では年に一回会報を出していてるのですが、会長の笹川峯仙先生から、今年の会報の巻頭言を書いてもらえないか、とのご依頼があり、書かせて頂きました。



とりあえず皆様にご紹介します。お時間のある方はお読みください。




再び邦楽ブームを
理 事  武 藤 松 圃

 新緑が目に眩しい季節となりました。皆様にはご清祥にお過ごしの事とお慶び申し上げます。先般の総会でご承認をいただき、この度理事に就任させていただくこととなりました。浅学非才の身ではございますが、先輩諸師の教えを請いつつ、持ち前のポジティブシンキングと若さを生かして、新潟県の三曲界発展のために微力を尽して参る所存でございます。皆様のご指導ご鞭撻を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
 昨年12月の政権交代、その後の経済対策で景気回復の兆しがみられるようになりました。お花見でもシャンパンやボトルワインを用意する人が増えたり、円安で値上がりしているブランド品も、以前と売れ行きは変わらないとか。「景気の気は気持ちの気」とはよく言ったもので、何となく明るい気持ちになり、社会全体に前向きさが出てきたように思います。この勢いで、日本経済が益々上向きになってくれる事を願って止みません。
 さて、新潟県に限らず全国の三曲界では、《邦楽愛好者の減少→各助成の縮小や活動の減少→認知度の低下》という、言ってみれば“邦楽デフレスパイラル”に陥っています。しかし、これは高齢化や社会情勢ばかりが原因ではないように思います。自戒の念も籠めてですが、「なかなか新しい人が来ない」とか「子供たちが興味を持ってくれない」などと嘆いているばかりで、何か契機となる行動をされているでしょうか。総会や邦楽演奏会等の連盟の行事に積極的に参加されているでしょうか。この会報を隅々まで熟読されているでしょうか。もしそれをなさっていなければ、それも“邦楽デフレスパイラル”の一因になっているかもしれません。
 これを打破するためには何をしたらよいのか。邦楽を職業としている方も、趣味としている方も、また連盟の正会員も、準会員も区別なく、楽しく稽古や演奏するのは一番ではありますが、同時に邦楽を次代に繋ぐ役割も担っていると自覚しなければならないと思います。その上で我々が積極的に「楽しい、頑張っている」という“気”を持って活動すれば、邦楽に触れた事のない方も興味・好奇心という“気”を持ってくれるに違いありません。この“気”こそが、今後の邦楽の行方を左右すると言っても過言ではないと思います。
 皆さん、もっと音楽を楽しみましょう!そして、今こそ前向きな思考を持ち、積極的に活動し、それに参加して、古来より伝えられてきた日本の伝統芸能を守っていこうではありませんか。私たちの手で、再び邦楽ブームを起こそうではありませんか。皆様の更なるご協力をお願い申し上げます。