2017年11月24日金曜日

【演奏会報告】新潟県文化祭2017 第40回記念邦楽演奏会

毎年11月の第三日曜日は、新潟県邦楽連盟の演奏会です。
今年は長岡市の長岡リリックホールのシアターが会場でした。

今年の私たち箏曲松濤會の演奏した曲は、自作曲の「三番叟協奏曲」。
この演奏会が今回40回という記念演奏会だったので、祝儀曲として最も格調の高い曲の一つである「三番叟」をモチーフにした、この曲を演奏しました。
独奏箏・箏Ⅰ・箏Ⅱ・十七絃の四部合奏曲です。
曲が終わって幕が下りる時に、「素晴らしい!」という声が聞こえてうれしくなりました。


その他、都山流の剣照山会さんの助演で菊末検校作曲「嵯峨の秋」にも出演しました。




いつものこの演奏会であれば、各団体の演奏だけのプログラムなのですが、40回記念ということで、第二部を特別企画で記念曲を3曲演奏しました。




まず1曲目は、新潟県立小千谷高等学校箏曲部の皆さんの演奏。
ごめんなさ、画像ないです・・・




2曲目は連盟役員有志の演奏ということで、三ツ橋勾当作曲「松竹梅」。
名前からしてもおめでたい曲です。

箏 武藤祥圃
三絃 池田聡子
尺八 増井峯庸
池田さんは生田流、私は山田流。同じ曲でも流派が違うと、曲の解釈にも違いがあります。ノル(次第に速くする)場所、シメル(落ち着く)場所、メロディーも違ったりするのです。今回は曲のノリ(テンポ)は池田さんが私に、唄の歌詞やメロディーは私が池田さんに合わせました。
練習が2回しかできなかったので、本番は少々不安でしたが、その緊張感がいい方向にでたようです。




そして3曲目は、連盟が合同で演奏する、という初の試みでした。
自作曲「秋景二章」を、新潟県邦楽連盟の箏曲生田流・山田流、尺八琴古流・都山流の会員の有志67名が演奏しました。光崎検校の「五段砧」、藤尾勾当の「虫の音」をモチーフにした、箏Ⅰ・箏Ⅱ・十七絃・尺八の合奏曲です。


9月の初めから地区ごとの講習会、全体での練習をやって本番を迎えました。この合同曲は来年もやります。連盟の結束力も一層育まれるのではないかと思います。そして、再来年新潟で開催される国民文化祭では、新潟を全国にアピールできるような演奏ができるようにしたいと思っています。皆さん、頑張りましょう!


終演後、箏曲松濤會の出演者で記念撮影。

その後は、長岡駅近くの「魚藤(うおとう)」さんで懇親会。


これは始まる前です。始まった後は、飲んで食べてで写真を撮っているどころではありませんので、宴会中の写真はないですよ(笑)


この演奏会、11月の第三日曜、うっかりすると新潟の天気は荒れます。今年はそのうっかりの年でした。

新潟を出発した時は、曇りで気温は4度。しかし長岡に近づくにつれて気温は下がり、白いものが降り始め・・・



演奏会が終わった時にはうっすら積り・・・


宴会終了後にはご覧の通りの銀世界。びっくりでした。


来年は上越市での開催。そして再来年は国民文化祭。
新潟県邦楽連盟、忙しくなりますよ~。



2017年11月22日水曜日

〇〇サブレ

サブレ

Wikipediaではこう説明されています。

サブレー(仏: sablé)とは、ビスケットの一種であり、サックリとした食感とバターの風味が特徴の洋菓子である。
ビスケットの多くは、バター(又はショートニング)と薄力粉の配合比率を、1:2の割合(あくまでも目安)で作るが、サブレーは、ほぼ1:1で作る。これにより特徴的な風味と食感が生まれる。
家庭でも簡単に作ることが出来るが、土産品として売られている商品も多く、有名なサブレーとしては、鎌倉の鳩サブレー、東京や福岡のひよ子サブレー、名古屋のぴよりんサブレ等がある。

なるほど。バターと薄力粉の配分の違いなわけか。


鳩サブレとひよ子サブレーは有名ですね。

まず鳩サブレ。豊島屋さんのHPの画像です。

ひよ子サブレー。
まず東京ひよ子サブレー。吉野堂さんのHPより。

こちらは博多ひよ子サブレー。同じく吉野堂さんのHPより。

かわいいし、おいしそうですね~。

今回は他のサブレを2つご紹介。

まず、先日いただいた「かしわざき鯛サブレ」。新潟県柏崎市にある最上屋さんというお菓子やさんが出しているようです。
厚みがあり、サブレの甘味と適度に振られた塩のバランスがとてもよく美味しかったです。はい、写真を撮った後に食べたので、もうないです。

もう一つは、先日行った奈良でみつけたサブレ。
「鹿サブレ」横田福栄堂というお菓子屋さんのようです。

包みと中身。包みの鹿は、なかなか繊細な感じですが、中身は頭が随分反り返ってます。角を体に付けないと割れやすくなるんでしょうね(笑)
形がなかなか面白いですね。サクっとした食感で美味しかったです。

実物の鹿。

奈良公園の近くは、本当にそこらへんにいるんですね。
鹿がしかもかいました。(訳 「鹿がかなりいました。」)新潟弁です。

はい、ここまで。












2017年11月15日水曜日

【演奏会告知】新潟県文化祭2017 第40回記念 邦楽演奏会

新潟県邦楽連盟が主催する、第40回記念 邦楽演奏会のお知らせです。


毎年新潟、長岡、上越を持ち回りで開催している演奏会ですが、今年は長岡での開催です。
いつもは各団体の演奏発表だけなのですが、今年は演奏会が40回を迎えるので、それを記念して二部構成となっていて、第一部は各団体の演奏、そして第二部は特別企画です。



私たち箏曲松濤會は第一部で2曲演奏します。

5番「嵯峨の秋」(12:00頃)、都山流の剣照山会さんの助演です。

そして、12番「三番叟協奏曲」(14:00頃)、これは箏曲松濤會の出し物です。一昨年作曲したものです。前々回のブログで書いた、11月5日に演奏会をされた箏曲真和会の真田雅晶先生の委嘱で作りました。独奏箏・箏Ⅰ・箏Ⅱ・十七絃の合奏曲です。
ノリノリで楽しいですよ。高校や大学の箏曲部で人気出そうじゃない?と密かに思っています(笑)



第二部の特別企画は3曲あります。

1曲目は、新潟県立小千谷高等学校箏曲部の皆さんが演奏してくださいます。吉崎克彦作曲「月下美人」です。


2曲目は、40回のお祝いということで三ツ橋勾当作曲「松竹梅」(15:20頃)。
箏 武藤祥圃
三絃 池田聡子
尺八 増井峯庸
新潟県邦楽連盟の役員を代表して、この三人で演奏します。


そして3曲目は、新潟県邦楽連盟会員の合同曲です。曲は、自作の「秋景二章」。

新潟県邦楽連盟として初めて流派や社中の垣根を越えて合同演奏をします。今回が40回の記念(くどい?(笑))ということもありますが、実は再来年、国民文化祭が新潟県で開催されます。その中では「邦楽の祭典」というものがあり、全国から三曲の団体が一堂に会して演奏を繰り広げます。その際、開催県ですし、そこはひとつ大合奏をして、新潟の邦楽力をドーンとアピールしたいと思っています。そこで、今年から合同で演奏する練習をして、国民文化祭に向けて会員の気分も高めていこう!という訳です。
箏曲生田流・山田流、尺八琴古流・都山流の合同、約70名で演奏します。

先日の合同練習の時の様子です。



しかし、

実のところ、全員が舞台に乗り切るか心配しています( ゚Д゚)

皆さん、幕間がスムーズにいって、全員が舞台に乗るように祈って下さい<m(__)m>
切実です<m(__)m><m(__)m>



今日現在の週間予報では、日曜日の天気に雪マークが付いていますが、晴れないまでも、天候が荒れないといいな、と思っています。

皆さん、ぜひお越しください。

そして、演奏を聴いたあとは、こちらへ!長岡へ行ったら立ち寄りたいお菓子屋さんを二か所ご紹介。
紅屋重正さんの大手饅頭
ミルフィーユ専門店のParisパイさん


ほら、長岡へ行ってみたくなったでしょ?

とにかくお待ちしております(笑)



新潟県文化祭2017
第40回記念 邦楽演奏会

11月19日(日) 午前11時開演 午前10時30分開場
長岡リリックホール シアター
入場料 1,000円 高校生以下無料



2017年11月12日日曜日

流祖 山田検校 没後200年記念 奉納演奏

山田流箏曲の流祖である山田検校は、宝暦7年に生まれて文化14年に亡くなりました。
って言ってもパッと分からないですが、西暦にすると、1757年に生まれて1817年に亡くなっています。

今年は2017年。

ということは・・・

今年は山田検校の生誕260年で、没後200年という記念の年!

山田検校が初めて作曲したと言われている曲が「江の島曲」ということで、江の島の奥津宮には銅像もあります。そんなことで、江の島には特別の思い入れがあります。

それが、色々なチャンスに恵まれて、流祖の銅像のある江の島で奉納演奏をすることができました。山田流箏曲人として大変感慨深く、得難い経験となりました。

演奏したメンバーは、演奏のベストパートナーである樋口千清代さんと、琴古流の吉田長生さん。吉田さんはここが地元なので、今回の話を進めてくれました。

奉納演奏をしたのは10月12日、この日は夏かと思うくらいの暑い日でした。
辺津宮の社殿のまえにはこのような看板が。

この中で演奏したのですが、演奏の前には「報告祭」が執り行われました。気が引き締まります。


15分ほどの報告祭が終わり、演奏となりましたが、事前の告知や観光客の方など約70名の方がともに参加しました。

まずは尺八独奏。曲は、吉田さんの曽祖父である吉田晴風作曲の「祈り」

そして、山田検校の作品を3曲。
まず私が、山田流独自の組歌としては唯一の「初音曲(はつねのきょく)」を。

そして樋口さんが「布袋(ほてい)}を三絃の独奏で。

そして、「江の島曲(えのしまのきょく)」

「江の島曲」の歌詞です。
〔前弾〕
春過ぎて 今ぞ初めの夏衣 軽(かろ)き袂が浦風に 長戸(しなど)の追風(おいて)そよそよと 福寿円満限りなき 誓いの海のそれならで 干潟(ひかた)となればいと易く 歩みを運ぶ江の島の 絵にも及ばぬ眺めかな 
水は山の影を含み 山は水の心に任す 神仙の岩屋 名に聞えたる蓬莱洞 峙(そばだ)つ岩根峨々(がが)として 随縁真如の波の声 心も澄める折からに 海人の子供のうち群れて 磯馴(そな)れ小唄も貝づくし
〔合の手〕
君が姿を見染めて染めて 引く袖貝(そでがい)を振り払う 恋は鮑の片思い 徒(あだ)し徒波(あだなみ)桜貝 梅の花貝その身は酢(す)いな 粋な酢貝(すがい)は男の心 こちは姫貝一筋な 女心(おうなごころ)はそうじゃないわいな〔合〕いつか逢瀬(おうせ)の床伏(とこぶ)しに 逢(お)うて離れぬ蛤の その月日貝(つきひがい)馬刀貝(まてがい)と 言うを頼みの妹背貝(いもせがい) 唄う一節恋の海。
かの深沢の悪龍(あくりょう)も 妙(たえ)なる天女の神徳(しんとく)に たちまち一念発起して 永(なが)く誓いを龍(たつ)の口 昔の跡をぞとどめける 幾千代(いくちよ)も 尽きせじ尽きじこの島の 磯(いそ)山松(やままつ)を吹く風 〔合〕岩根に寄する波までも さながら夏風楽(かふうらく) 青海波(せいがいは)を奏すなり。
〔楽〕
道理(ことわり)なれや名にし負(お)う 妙音菩薩(みょうおんぼさつ)の調べの糸 永く伝えて富貴自在(ふきじざい) 寿命長久(じゅみょうちょうきゅう)繁栄(はんえい)を 守らせ給う御神の 広き恵ぞ有難き 広き恵みぞ有難き

演奏後に記念撮影。
江島神社の相原圀彦宮司さまと。


前列の右側に座っていらっしゃる5名の方々は、今回の奉納演奏に際してご尽力いただいた皆さまです。ちなみに、右から三番目の男性の方は、江の島の参道にある女夫(めおと)饅頭の老舗「紀の国屋本店」のご主人。江の島振興連絡協議会の会長さんです。
お店ではこのような感じで笑顔の素敵な方です。江の島に行った時にはぜひお立ち寄りください!出来立てのお饅頭がいただけます。夏は一口アイス最中も絶品!

東京新聞の記者さんもいらっしゃていて、記事にしてくださいました。
記事はこちらです。


記念撮影の後は、後先になりましたが、山田検校にご報告を。江の島を登ります。
後ろ姿は珍しいショットですので載せましょう。
決して新郎の両親ではありませんので(笑)

登ったり下ったり。そして暑い。左の店に入ってビールを飲みたかったです・・・

はい、到着。

これが山田検校の銅像です。

この山田検校、大変な美声だったようです。また、当時江戸を中心に数千人の門下生がいたということです。山田流が再び大流行するように頑張らねば。

地元のJCOMのインタビューを受けたり。

最後に、今回のメンバーのショットを2枚。


美男美女で演奏に伺います。ご用命お待ちしております(笑)










2017年11月10日金曜日

【演奏会報告】第32回真和会箏曲演奏会

前回書いた、3日の三曲演奏会は43歳最後の演奏会。そして4日に44歳になり、5日の真和会箏曲演奏会は44歳最初の演奏会。秋は大忙しです。

ということで、本日は「第32回真和会箏曲演奏会」の様子です。普段大変お世話になっている、新潟市三曲連盟会長で生田流正派の箏曲真和会を主宰されている真田雅晶先生の演奏会です。


今回は特に勉強しました。というのは、この曲があったからです。

真田:「武藤さんは三津山なさる?」
武藤:「いやあ、山田流ではやらない曲ですねえ。」
真田:「私、今回三津山をやりたいのよね。」

真田先生にそう言われたらやるしかありません(笑)
初めての曲、聴いたこともない曲、しかも30分以上ある大曲です。
生田流の縦譜も読めますが、初めての曲なので、とっさの時に判断を誤るといけないので、楽譜を山田流用に書き換えるところからスタート。真田先生に「下合せ」という名のお稽古をしていただいてなんとか間に合いました。


三津山が無事済んで、続いては十八番(おそらく)の中能島欣一作曲「三つの断章」を。


その他に、野村正峰作曲「錦秋」

唯是震一作曲「三絃協奏曲第五番」に出演しました。



演奏終了後は宴会がありました。

はい、お腹いっぱい、酔っ払い。

真田先生と。
酔ったあとのツーショットがあるのですが、私の顔があまりにもパンパンのため、自主規制させていただきます<m(__)m>

その代わりに真和会の皆さんと撮った記念写真です。

最後にプログラムの一部です。



真田先生、真和会の皆さま、有り難うございました。