2012年12月11日火曜日

【演奏会報告】 山田流箏曲 武藤松圃の会 第六回

12月7・8日に、六回目となる私の演奏会を開催しました。たくさんのお客様にお越しいただき、盛会に終える事が出来ました。御礼申し上げます。

12月の新潟は、やはり寒いです。ただ、7日は雨も降らず、風もそんなに強くなく一安心。8日は、午前中はとにかく強い風と雨・あられ、そして雷と、まさしく“ザ・冬の新潟”的な天気。ただ、昼からは雨もやんで、これまた一安心でした。普段から行いを良くしておくものです(笑)

会場はいつもの燕喜館。

今回のテーマは「敦盛と直実 武士(もののふ)の仁と美と悲哀」。
能や歌舞伎でも有名な『平家物語』巻第九「敦盛最期」に登場する平敦盛と熊谷次郎直実という二人の武将にスポットを当てて、日本人の人生観や美意識の形成に影響を与えているであろう、武士の“情”に迫りました。

1曲目は『祗園精舎』。
琵琶法師によって「平曲」として語られてきた『平家物語』冒頭の「祗園精舎の鐘の声~」を歌詞として、琵琶を模した旋律や、“語り”の雰囲気を取り入れて作曲しました。

2曲目は山登万和作曲の『須磨の嵐』。まず、歌詞の題材となっている『平家物語』巻第九「敦盛最期」を朗読。
一の谷の戦で源氏方の熊谷直実が、我が子と同じ年頃の平家の公達平敦盛の首を討つという悲劇の物語です。

その後に演奏です。箏二面・三弦一挺・尺八という山田流の基本的なスタイルで演奏しました。
箏は樋口千清代師・武藤岡紫圃(母)、三弦は私、尺八は笹川峯仙師。


3曲目は『敦盛供養(上・下)』。
これは謡曲『敦盛』の詞章の一部を借用して歌詞をつくり、今回作曲したものです。
年端もいかない敦盛の首を討った直実が自責の念から出家し、敦盛を供養するために一の谷へ行ったところ、敦盛の亡霊と出会います。敦盛は敵を討とうとするのですが、丁寧に弔ってくれている直実(蓮生法師)を許し、「今は仏縁で結ばれた真の友である。来世はともに極楽浄土へ往生しよう。」と言い、心を通わせるという物語です。上と下の間には藤舎推峰師作曲の須磨寺を題材にした曲を吹いていただきました。
箏は私、三弦は樋口千清代師、笛は藤舎推峰師。


この会の目標としている事は「邦楽を知って欲しい」「箏曲を身近に感じて欲しい」という事なので、もちろん演奏は真剣にやりますが、それ以外はおしゃべりもします。毎回お客様の爆笑と失笑の嵐です(笑)
樋口師・推峰師、お話が上手です。




今回もお客様・助演してくださった方々・スタッフのおかげで、和気あいあいとした雰囲気のいい演奏会ができたと思います。7回8回・・・と続けられるよう頑張りたいと思います。
皆様、ありがとうございました。そして今後ともよろしくお願い致します。


この翌日は、朝からこの時期としては稀にみる大雪で一面銀世界。テンションは上がりましたが、本番の日じゃなくてよかった・・・
これは新潟駅南口の“けやき通り”

せっかくの雪なので、新発田までドライブに行ってきました。雪景色の新発田城は風情がありました。

あまりの寒さに、ラーメン。ここは“みやむら”というラーメン屋さん。新発田名物の“もつラーメン”と新潟名物“たれカツ丼”。みやむらさんはとっても美味しい店です。新発田の稽古場の近くで、よく出前をお願いしています。新発田にいらっしゃた時には是非召し上がってください!


今年もあと20日ほど。早いですね。
いい一年の締めくくりができるよう、風邪をひかないようにしましょう。

武藤松圃HP
http://www.symphonic-net.com/mutoshowho/top.html

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