2013年6月14日金曜日

【演奏会報告】山田流箏曲 武藤松圃の会 第七回 ~桜見むとて。~

演奏会が立て込んでいたり、先日書いたアテロームの治療などで、すっかりご無沙汰でした。すみません。順番が前後しますが、とりあえず先週末に開催したリサイタルの日記を先に書きます。


平成21年からスタートしたリサイタルシリーズ“山田流箏曲 武藤松圃の会”。皆様のご支援ご声援のお蔭をもちまして、今回第七回を無事終える事ができました。
ご助演くださいました先生方、ご来場くださいました皆様、チケットを置いてくださったプレイガイド様、チラシやプログラムのデザインから当日の様々な演出までしてくださったデザイナー様、そして裏に表にお手伝いしていただいた箏曲松濤會のメンバーに厚く御礼申し上げます。本当に有難うございました。
また、會津八一記念館様からは素敵なお花をいただき、御礼申し上げます。


前回からちょうど半年の6月7・8日の両日、新潟市白山公園内にある燕喜館の奥座敷が会場でした。
今回のテーマは~桜見むとて。~
桜の季節からはかなり経ってしまいましたが、燕喜館の奥座敷を桜満開にしてみよう!という意気込みで取り組みました。
日本人が一番愛する花といっても過言ではない、“桜”を扱った作品を四曲演奏しました。

新潟はまだ梅雨入りしていないのですが、私が雨男なのか、両日とも雨が降りましたが、開演前には上がりました。お客様のパワーに感謝です。雨が降ったおかげで、白山公園や燕喜館の新緑が水を得て一層美しく映えていました。

今回も“さだまさし”並みのトークをしながら演奏会を進めました。


一曲目は、『さくら~主題と変奏』。自作の曲で、「さくらさくら」を様々なパターンで変奏し、最後は花吹雪を連想させる曲です。
演奏会の幕開けとして、箏曲松濤會の有志の皆さんに花を添えていただきました。
私の隣から、母、川口さん、佐藤さん。

皆様、私の後ろにある床の間にご注目ください。
これ。

桜を飾ってみました。なかなか心にくい演出です(笑)


二曲目は、山田検校作曲の『花暦』。
上野から出発し、浅草、日暮里、飛鳥山・・・と江戸の桜の名所を訪ね歩いて観桜する内容の曲です。
箏は樋口千清代師。


三曲目は、石川勾当原作の『鐘が岬』。舞踊では、満開の桜が舞台を彩る長唄『京鹿子娘道成寺』を地歌化したものです。今回は、三弦・尺八と唄という形式で演奏しました。
唄は樋口千清代師、尺八は新潟江雲会の古木禮雲師。
男二人の演奏に、樋口師に女心を唄っていただきました。

四曲目は、山田検校作曲の『熊野(ゆや)』。謡曲『熊野』の詞章をそのまま歌詞としています。
おおざっぱな内容としては、平宗盛の愛妾熊野が、故郷にいる病の母の身を案じながら、宗盛に伴われ花見に行き、その際に降った雨に花が散るのを見て、宗盛に暇乞いをし、故郷へ帰って行くというものです。“奥四つ物”として大切に扱われている大曲です。
熊野と宗盛の問答に、美しい笛をあしらっていただきました。
三弦は樋口千清代師、笛は藤舎推峰師。


全ての演奏を終え、出演者勢揃いです。

その後集合写真を撮りました。


今回は、床の間の桜をはじめとして、いくつかのサプライズ演出をしたのですが、その一つがこれ。
金曜の夜の庭のライトアップ。某ニュース番組の天気予報のようでしょ?(笑)


そして、廊下には手作りの行灯を置きました。


次回は末広がりの“八”回目。恐らく来年の春になると思いますが、華やかなお目出度い曲を集めてみようかなぁと思っています。また、多少リニューアルを考えています。
お楽しみに!



5月にあった演奏会については、この後どんどん書いていきますので、お待ち下さい。
東京はここ数日梅雨らしい天気でやや肌寒い感じですが、他の地域は稀に見る猛暑。
くれぐれも体調にはお気を付け下さい。



武藤松圃HP






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