2012年5月16日水曜日

【演奏会報告】平成24年度新発田市芸能音楽祭第1部 箏・三弦・尺八演奏会

13日(日)に、毎年恒例の新発田市芸能音楽祭が催されました。前日は雨が降って冬の寒さでしたが、当日は天気もよく、春らしい爽やかな一日となりました。
山田流4団体(蘭泉会・松珠会・美すず会・箏曲松濤會)、生田流1団体(翔祐会)、琴古流1団体(新発田竹流会)、都山流1団体(青竹会)の7団体が出演しました。

私たち箏曲松濤會が演奏したのは2曲。
まず「回向(えこう)」です。平成16年3月に私が作曲したもので、下記の親鸞上人の和讃を歌詞にしています。前年に亡くなった、父方の祖母を供養する意味で作った曲です。

生死の苦海ほとりなし 久しく沈める我らをば 弥陀の悲願の船のみぞ 乗せて必ず渡しける
たとい大千世界に 満てらん火をも過ぎ行きて 仏の御名を聞くときは 永く不退に叶うなり
五十六億七千万 弥勒菩薩は年を経ん まことの信心得る人は このたび悟りを開くべし

昨年10月に急逝したお弟子さんを追悼するために演奏しました。あまりにも急だったため、いまだにひょっこりお稽古場に顔を出すのではないかと思ってしまいます。
「いや~、私のためにこんな事していただいて・・・」という声が聞こえてきそうでした。
全員が気持ちを込めて演奏した「回向」。天国に届いてくれたと思っています。


もう1曲は「五段砧」。去年11月に長岡市であった新潟県邦楽連盟の演奏会で出曲したのですが、その時よくできたので、新発田のみなさんにも聴いていただこうということで、再び。あれから半年たっているので、パワーアップ!!(笑)
高低二部の合奏曲なのですが、丁々発止。相手のパートに負けるものか!と気合いの入った演奏となりました。


そして、最後は各社中合同で三ツ橋勾当作曲「松竹梅」。50名近い出演者です。舞台いっぱいに並ぶので、緞帳が上がった時のお客様の歓声が舞台上にも聞こえました。


無事終演し、今回出演したお弟子さんとの記念写真です。前列左は、私に箏の手ほどきをしてくれた祖母です。今年の8月で満90歳。88歳、米寿を機に舞台からは引退し、今は私が箏曲松濤會の会主をしていますが、いまでもご意見番としてお稽古場や演奏会に来て、いろいろアドバイスをしてくれています。
中央にある胡蝶蘭は、先ほど書いたお弟子さんの旦那様が楽屋に届けてくださいました。ありがとうございました。
前列左から、祖母・私・母
後列左から、水戸さん・川口さん・時田さん・佐藤さん



社中一同、これからも一つひとつ気持ちを込めて丁寧に演奏をしていきたいと思います。



武藤松圃HP
http://www.symphonic-net.com/mutoshowho/

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