2013年11月14日木曜日

【演奏会報告】第61回新潟市芸能まつり 第68回三曲演奏会

去る11月3日、毎年恒例新潟市三曲連盟の演奏会がありました。



今回は68回目。昨年までは各団体が1曲ずつ演奏する形式だったのですが、今回はそれに加え、新たに企画した3曲を含め、15曲が演奏されました。

私が出演したのは3曲。
まず、私が主宰する箏曲松濤會の演奏。初世中能島松声作曲『雨夜(うや)の月』。
鎌倉幕府の討幕計画が露見して捕らえられた日野俊基卿が、処刑のために京都から鎌倉へ護送される道中を扱った曲です。全曲演奏すると35分くらいかかる曲なのですが、それを15分にまとめて演奏しました。
今年から新潟のお稽古場に来ている中学生も頑張ってくれました。

こちらは宮城道雄作曲『水の変態』。会主の演奏です。生田流の真和会真田雅晶先生のご指名で、共演させていただきました。
宮城道雄が14歳の時に作曲したもので、水が霧・雲・雨・雪・霰(あられ)・露・霜と変化する様子を詠んだ短歌を歌詞にした曲です。
演奏が終わった時に「ブラボー!」の声がかかったのは嬉しかったです(笑)

最後は、連盟所属12団体の合同演奏。高野喜長作曲『朱鷺の詩(うた)』。絶滅の危機に瀕していた朱鷺に対する哀感と、その優美な姿への憧れを込めて昭和62年に作曲されたものです。今はその朱鷺も増え、朱鷺色の羽を広げ悠然と空を飛ぶ姿を多く目にすることができるようになりました。大切にしたいものです。
箏16名・三弦8名・十七弦4名・尺八24名、総勢52名の大合奏でした。

終演後記念撮影。今回私達の社中は当番幹事で、受付とアナウンスを担当したのですが、なにせ人員不足のため、アナウンスは5月にあったクラシックストリートで共演した声楽家田辺千枝子さんが快く引き受けてくださいました。普段はとても元気のいい明るい方なのですが、落ち着いたアナウンスでびっくり(笑)。とても好評でした。

県立中央高校の箏曲部の皆さんにも出演していただいた事もあってか、昨年より多くのお客様に来ていただけました。邦楽人口が減少している中、いい傾向です。来年も連盟一丸となって、さらに気合いを入れないと!

またこの日は30代最後の日。演奏しながら30代にあった色々な出来事を思い返し、なかなか感慨深いものがありました。
という事で、とうとう40代に突入しました。不惑の年。新たな一歩を踏み出したいと思います。



武藤祥圃HP


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