とある方から作曲の依頼を受けました。
泉鏡花の小説を題材に、その方が作った詞に曲を付けて欲しいと。
お恥ずかしながら「泉鏡花」は名前と、彼の作品を題材にした邦楽作品をテレビでなんとなく観た記憶しかない。自分で手に取って読んだことなど一度もない。
自分が日本の伝統芸能に携わっていて、したり顔で演奏していながら、日本の文学については何も知らないじゃないか、と心から恥ずかしいと思っています。最近ちょっとそんな事を思っていたところでした。
「人生は一生勉強」
よく聞く言葉ですが、今まであまり実感がありませんでした。
人に箏や三弦の技術を教授している自分。確かに教える事はとても勉強になります。しかし、人間としての勉強はそんな事ではない。
様々な分野の色々な方々と話をさせていただいたり、高校生や大学生に教えたりする時に感じるのは、自分の知識は薄っぺらなんじゃないのか?その論にきちんとした裏付けはあるのか?人に教えるほどの人格なのか?とよく考えます。
今回、自国の文学について勉強できる機会を得たというのは大変有難く思います。
「泉鏡花」についてちょっと調べたところ、彼の生年月日は1873年11月4日。
私の生年月日は1973年11月4日。
ちょうど100年違い。何という縁だろう。ちょっと鳥肌が立ってしまいました。
これからの課題ができました。有難い事です。
実は真面目な事も考えている武藤です。
武藤祥圃HP
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