2019年1月15日火曜日

次世代への継承

昨日、市川海老蔵さんの十三代目團十郎襲名の発表がありましたね。團十郎というと、まだ十二代目のイメージが頭に残っていますが、歌舞伎界も若手中堅が台頭してきているし、新しい時代に移り変わっているのが実感できます。


海老蔵さん、記者会見でいいこと言っていましたね。

外国人に歌舞伎を楽しさを教えるには?という質問に対して、

言葉が分からないと、日本らしい細かいニュアンス(判官[はんがん]びいき、本音と建前のような)が伝わらない。ただ、見た目の色彩の豊富さ、豊かさ(舞台や衣装のことでしょうね)などの日本の文化、日本らしさを肌で感じて欲しい。そこで外国人が質問してきたときに、日本人が明快な回答ができることが非常に理想的だ、と。

そして、「もっと歌舞伎を見ていただきたいですね。やはり1億2000万人の方々の中で歌舞伎をご覧になったことがある方というのは比較的少数でございます。ですから日本の文化でございますので、できれば見たことないという方は一度歌舞伎座の方へ、もしくは今も新橋演舞場や国立劇場、また浅草公会堂、大阪では松竹座で歌舞伎をやっておりますのでぜひ行ってみてください」


日本の伝統芸能の中でも、歌舞伎は日本人の目にすることが一番多い芸能だと思います。それでも海老蔵さんは「比較的少数」と感じています。

三曲、その中でも箏、さらに我が山田流箏曲ともなると、実際に直接聴いたことのある日本人は歌舞伎に比べたら「極めて少数」です。次世代への継承となると本当に危機的な状況です。

私の目標は、以前ラジオに出た時にも言ったのですが、
「初めて箏を聴くという人を一人でも少なくする」

私も様々なアピールをしているし、色々な取り組みを行っています。お弟子さんへのお稽古は丁寧かつ実践的だと思うし、大学での授業も学生が教職に就いた時に即実践できるように配慮しているし、小学生向けの授業でも印象に残るような授業をしているつもりでいる。

もちろん私に限らず、箏の道にいる人、伝統芸能に携わる人は、様々なアピールをしているし、色々な取り組みをしています。


しかし、海老蔵さんのような圧倒的な発信力を持つ人がいない。
私がやれるなら是非やりたいが、何かいい方法はないものだろうか・・・
やはり地道にいくしかないのだろうか・・・

でもやっぱりメディアの力が欲しい武藤です。
どなたか、力をください!!



それでは皆さまご機嫌よう。





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