2019年1月18日金曜日

芸の根幹

いつもはお弟子さんにお稽古をしてばかりの私ですが、今日はお稽古をつけていただいてきました。

楽譜のない曲なので、自分で音源から採譜します。これがとにかく速い曲で、音も細かいので苦労しました。再生スピードを遅くしたり、映像も観たりしながら。いわゆる耳コピというやつですね。そのまま演奏してもよいのでしょうが(いや、私自身はよくないと思いますが)、やはりその曲の第一人者にお稽古をしていただいて、確固たる裏付けのある芸を身につけることが大切だと思っています。

そこで、私が藝大に入学する前にお稽古に通っていた先生にお願いして、稽古をつけていただきました。また20年ほど前に4年間住んでいた場所、しかも上京して初めて住んだ場所なので思い入れもひとしお。とても懐かしく、感慨深いものがありました。

お稽古場で先生と向かい合い、私は三味線を弾きます。細部にわたり様々なご指導を受けました。目から鱗なことも多々。ちょっとでも気を抜くと指摘されます。妥協もありません。緊張感のある一時間余りのお稽古。なんとも充実感に満ちた清々しい時間でした。こんな気持ちになるお稽古を受けたのは何年ぶりだろう。

芸というものはこうしたもの、音楽というのはこうしたもの、演奏家とはこうしたもの、指導者とはこうしたもの。こういう信念をお持ちの先生。お稽古以外のお話、雑談からも伝わってきます。

私も及ばずながら見習って、自信をもって、演奏し、指導していこうと誓った一日でした。


それでは皆さまご機嫌よう。






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