2012年8月10日金曜日

【仕事】 料亭でちょいと演奏

昨日、築地にある“つきじ治作(じさく)”という料亭で演奏してきました。
隅田川沿いの佃大橋と勝鬨橋の間にある、昭和6年創業の料亭です。お店の前は聖路加ガーデンなどの高層ビルがありますが、建物に入ると、そんな都会の中にあることを忘れてしまうくらいの雰囲気で、ちょっとお金持ちになった気分になれます(笑)

門を入るとこのような景色。奥が玄関です。


演奏した曲は、中能島欣一の「さらし幻想曲」と、山田検校の「ほととぎす」。箏・三弦・笛の組み合わせで、とても気持ちよく演奏してきました。

「ほととぎす」
山田流の流祖山田検校の作曲で、作詞は江戸町奉行の与力で和学者であった加藤千蔭と言われています。大川(隅田川)のほとりの夏の夜の趣をうたっています。
待乳山・綾瀬・白鬚など、近辺の地名を織り込んで、ほととぎすが鳴いてくれるのをひたすら待つ気持ちを、恋しい人を待つ気持ちに重ねた、上品な曲です。

【歌詞】
 夏の夜の、明くる間早み仮初めに、見るほどもなき月影を、惜しむとすれど寝ねがての、枕にかこつほどをさえ、絶えて忍べど訪れぬ、憂しや辛さの人ならば、恨みも果てん、かにかくに雲井に遠き待乳山、心関屋の里吹く風に、雨もつ空の五月闇、闇は綾瀬の川舟に、浮き寝しつつも聞かまほし。かくばかり、待つとは誰も白鬚の、森の下露草ぐさに、世の雅び男の憧れて、君待つ夜半に変わらぬは、ただ一声のほととぎす。






武藤松圃HP
http://www.symphonic-net.com/mutoshowho/

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