一昨年にスタートした私のリサイタルシリーズ『山田流箏曲 武藤松圃の会』。これは、格好よく言えば私の演奏家としての演奏研究発表、そして山田流箏曲の普及を目的に始めました。年2回を目標に昨年まで4回開催しました。(詳細はhttp://www.symphonic-net.com/mutoshowho/kiroku-M/kiroku-M.html)
しかし、昨年の11月に個人的なというか将来の自分を左右する大事件が起きたり、今年3月の大震災を受けてのチャリティーなどでこの1年はお休みをしましたが、来年から再開します!
これから書く事は“きれいごと”と解釈され、適切ではないのかもしれませんが、私のゆるぎない考えなので、敢えて書く事にします。
どの演奏会もそうですが、演奏会を開くとなると、チラシ・プログラムのデザインや印刷、会場費や楽器調整、助演の方への謝礼などでそれなりの費用がかかります。それを捻出する為にチケットを売るわけですが、大勢のお弟子さんがいる団体は、現状をみると大抵の場合お弟子さんにチケットを分担してもらい、あるいはお弟子さんを出演させて会費を徴収し、言ってしまえばお客様が来ようが来まいがとりあえずマイナスにならないようにする、むしろプラスにする、というシステムなのです。不条理ではありますが、ひと昔前であれば、邦楽界のこのシステムでもよかったかもしれませんが、しかしこれは大きな間違いです。これではどの演奏会へ行ってもだいたい同じお客様、また、その分担が負担でやめる人もいて、邦楽の普及などできず、それどころか現在の人口自体も減少してしまいます。
私の信条は、箏曲に携わる人はもちろんですが、箏曲に全く興味のない人や聴いた事のない人に、日本の伝統芸能である箏曲の良さを伝えたい、分かって欲しい!そして実際にやってみたいと思っていただきたいという事です。それは、お弟子さんにチケットを分担してもらったり、業界の人に分担を願ったりする従来の方法では不可能です。ですから私は一切していません。地道な宣伝や口コミで、有り難い事に邦楽に関係のないお客様や、初めて聴くといお客様が毎回来てくださいます。そしてリピーターになってくださいます。ひとえにお客様のおかげですが、私のこの方法が間違っていないと自負もしています。
さて、面倒な話はこれくらいにして、次回の詳細です。
『山田流箏曲 武藤松圃の会 第5回 ~現代邦楽 箏の巨人 中能島欣一と宮城道雄~』
と き:平成24年5月25日(金)午後7時開演・26日(土)午後2時開演
ところ:燕喜館 奥座敷(新潟市中央区一番堀通 白山公園内)
入場料:一般2500円・学生1500円・高校生以下無料
曲 目:三つの断章・初夏の印象・さらし幻想曲(以上 中能島欣一作曲)・ロンドンの夜の雨・水の変態(以上 宮城道雄作曲)
賛助出演(敬称略):真田雅晶・樋口千清代・松澤茶照
じっくり時間をかけて練習し、正確で丁寧な演奏を目指したいと思います。
なにせ舞台で演奏するのが大好きなので、いまからワクワクしています(笑)
武藤松圃HP
http://www.symphonic-net.com/mutoshowho/
チケットをなんとかして売りさばいて、自分たちを見てもらうって心苦しい感じ、本来の純粋な目的に嫌な側面がついてきてしまう…私もわかる気がします。高校の吹奏楽部のコンサートを開いたときがそうでした。ですから松圃先生の信念に深く共感しております。
返信削除「草の根活動」ですかね、少しづつでも新しいお客様に来ていただく、これきっと後々大きな成果になると信じています。
「活動」じゃなくて「草の根運動」かな。
返信削除>atsukolinさん
返信削除聴きたい!とか、興味が湧いてきた!とか、日本の音楽っていいね!と感じる人を増やすのが自分の使命だと思ってます。
「草の根」大事だと思います。息の長~い活動をしていかないと!
そしてこのhpの読者も増やしたい。
返信削除これは私も大きく宣伝せねば。
こんなに面白い日記なのに、私のコメントだけじゃもったいない。
>atsukolinさん
返信削除ありがとうございます!
面白いですか?プレッシャーだなぁ。
さらにセンス磨きま~す。